業務用エアコンは業種や在室人数、用途によって適した機種が変わってきます。冷蔵ショーケースなどを置いている生鮮食品店では暖房は厳禁、冷房を効かせたい飲食店でも調理場だけ特に冷房したい店と、焼肉店などフロア全体を冷房したい店とでは違うなど、その業種の特性に合わせた空調が必要だからです。デスクワークが主体のオフィスや理美容院など、従業員や客が長い時間同じ席に座るのでエアコンからの風当たりに注意しなければならない業種もあります。業務用エアコンのデザインとしては大きくわけて壁掛け型と床置き型、天井吊型と天井埋め込み型の四種類があり、業種に合わせたタイプなこと、どこに取付たいかによって選ぶことが大切です。
家庭用に似た壁掛け型や床置き型は、コンパクトゆえ馬力はさほどでもありませんが、取付費用がかからないというメリットがあります。天井吊型は貸店舗など天井に穴をあけたくない業種に向いており、天井埋め込み型は室内機が天井とほぼフラットになるように埋め込んで取付ので、見た目が良くスタイリッシュなので理美容店やカフェなどにおすすめです。家庭用よりも出力の大きな業務用エアコンは、その出力に合わせた容量の電源とブレーカーが必要で、適切な電源がなければ、電気工事が必要になる場合もあります。寒冷地などマイナスの外気条件でも暖房性を追求するなら電気式ヒートポンプエアコンなど特殊な機種と電源も必要で、取付費用も高価になるので注意が必要です。